ZUTTO応援団公開日:2025.04.16更新日:2025.04.16

シニアがまちづくり事業を支える戦力に。仕事が健康づくり、つながりづくりにも一役。

シニアがまちづくり事業を支える戦力に。仕事が健康づくり、つながりづくりにも一役。

みどりグループの一員である株式会社第一ビルサービスは、ビル清掃、警備、マンション管理、公園などの指定管理業務を主力事業としています。2025年3月現在、60歳以上の従業員が381名在籍、多くのシニアの皆さまが活躍されています。
実際の仕事内容や職場環境、働きがいなどについて、業務管理本部のお二人とシニア従業員の方にお話を伺いました。

目次

シニアの皆さまは重要な戦力です

第一ビルサービスのシニア雇用取り組みについて、業務管理本部の大前さま、松本さまにお聞きしました。

 

(右)業務管理本部 次長 大前 武(おおまえ たけし)さま

(左)業務管理本部 主任 松本 諒(まつもと りょう)さま

 

ZUTTO(ずっと)応援団 第一ビルサービス 大前さま 松本さま

 

■シニアの皆さまが活躍されている職種、業務内容を教えてください。

ビル清掃、警備、マンション管理、公園等の指定管理業務などです。中でも多いのはビル清掃で、病院、商業施設、オフィスビルの清掃が全体の5~6割になります。

公園などの施設管理業務は、受付、清掃、接客などで忙しく、想像以上にハードです。いわゆるセカンドライフ的な仕事ではないので、面接時に仕事内容を詳しくご説明しています。

マンション管理では、コミュニケーションを通じて、人とのつながりを実感される方もいます。先日退職したマンション管理の方は勤続35年の86歳で、生き字引のような存在でした。

 

■60歳以上の新規雇用も多いですね。

人材募集はクライアントからの請負業務が発生したときに、ハローワークや有料職業紹介などで行っています。シニアに特定した募集はしていませんが、職種柄、自然とシニア層が多くなっているのかもしれません。

柔軟なシフト勤務も可能で、前職の職種や役職に関わらず、セカンドキャリアとして従事している方も多いです。

 

■どんな方が向いていますか。

お客さま対応が必要な仕事で、接客業の一面もあるので、挨拶ができて明るい方が適しています。また、公園などの指定管理業務は、社会に貢献したいという志を持つ方が続けやすいかもしれません。

 

ZUTTO(ずっと)応援団 第一ビルサービス 大前さま 松本さま

入社時に研修も行いますが、入社後にも年に2回、マナー研修や清掃研修を行い、品質を上げるようにしています。

 

■シニア雇用による良い効果についてお聞かせください。

シニアの方は責任感が強く、遅刻が少ないですし、辞める時も筋を通してくださいます。昨今は若い人の採用が難しいので、シニア従業員が重要な戦力になっており、とても助かっています。

また、シニアの皆さまからは「よく歩くことで健康的になった」「人とのつながりを持てることが嬉しい」との声をよく聞きます。

 

■逆にシニア雇用の悩みや課題はありますか。

当社では定年を設けておらず、働ける状況であれば続けていただいていますが、辞め時の判断は難しいです。働きたい気持ちがある方に「そろそろ…」とはお伝えしづらいですね。

ただ、一番怖いのは加齢に伴う衰えによる事故です。そのため、最終的にはこちらから背中を押すこともあります。

社内コミュニケーションを活性化する充実の福利厚生

■福利厚生が充実しているとお聞きしました。

シニアを含む全従業員で年1回の健康診断を実施、インフルエンザワクチンの費用補助もあります。

 

珍しいのが「永年勤続表彰」を5年から行っていること。一般的には10年からが多いですよね。

他にも「誕生日プレゼント」があり、労務担当者が必ず手渡しで、おめでとうございますと声をかけてお渡ししています。これは職員さんへ感謝の気持ちを込めてお渡ししようという当社代表の考えです。プレゼントをもらった方はやはり嬉しそうですね。

 

また、当社はイベントが大好きな社風です。5年に1回、ホテルでの懇親会があったり、カープ観戦のチケットを配布したりしています。全従業員が対象で、シニアの皆さまにも好評です。

近年はみどりグループでのM&Aが活発なこともあり、グループ横断の飲み会や現場の方を誘う会も盛んです。

昨年、グループオリジナルの社内アプリを導入しました。当社は現場の仕事が多いため、アプリで情報共有を図っています。

アプリでは、社内のお知らせを配信。お得な社員優待やプレゼント情報も提供、現場の事故情報を共有する安全管理にも利用しています。約7割の従業員が自分のスマホにインストールしており、お知らせを楽しみにしている方もいます。

森林公園を広島で一番きれいな公園にしたい

シニア従業員代表として、広島市森林公園にお勤めの岩本さんにお話をお聞きしました。

 

岩本 光義(いわもと みつよし)さま

 

ZUTTO(ずっと)応援団 第一ビルサービス 岩本さま

 

66歳の岩本さんは昨年、役場を退職。しばらくは初孫の子守をしていましたが、体力が落ちるのを感じ、再就職を希望、広島市森林公園に勤めているお知り合いの紹介で入社されました。

役場ではパソコンとにらめっこだったそうで、全く違う仕事への転職でした。「実はデスクワークより、体を動かす方が好きなんです(笑)」

 

■現在のお仕事内容を教えてください。

森林公園は1組4名の体制。8時半から16時半の勤務で、昼休憩が1時間半あります。

午前中はモップかけ、トイレ掃除、芝公園のシカのフンの片づけ、午後は葉っぱゴミの片づけや、公園内で動物が掘り起こすなどして傷がついたところを直したりします。

 

■仕事のやりがいをどのような時に感じますか。

トイレ掃除です。基本的に女性従業員が担当しますが、休みの時などは私も行います。週に1回、金曜日に8つのトイレを巡回し、3~5月と9~11月には広島県緑化センターの7か所のトイレも巡回します。

トイレを見れば建物の様子がわかりますよね。お客さまもトイレが綺麗だと「ここはええ施設じゃな」と思ってくれます。だから、しっかりと仕事をしようと思います。

 

ZUTTO(ずっと)応援団 第一ビルサービス 岩本さま

落ち葉の掃除もやりがいがあります。ブロワーを使うと散らかった葉が一気にきれいになるのでスッキリしますね。

 

■逆にしんどいことはありますか。

自然の中での仕事なので、夏の暑い時期は大変です。最近は猛暑が続いていますし、ここは標高が高いので太陽も近く感じます。

冬の寒い時期も大変です。今年は森林公園に続く道が3か所ほど凍結したので、氷をスコップで割る作業に苦労しました。

 

■お仕事の中でのエピソードはありますか。

保育園や幼稚園の子どもたちが遠足で来ます。子どもたちが「ありがとうございました」と声をかけてくれると嬉しいですね。

また、車で巡回中に「うり坊」を初めて見ました。近くに親イノシシもいて、本当に自然の中にいる感じがしましたね。

 

■これからも働き続けたいですか。

自分のために働きたい。いつまでも元気でいるために、まずは健康第一です。

仕事とは別に、朝一時間ほど歩いていますし、やっぱり働くことが健康の役に立っていると感じます。

 

■今後の夢はありますか。

夢というか目標ですが、この森林公園が広島で一番きれいな公園であればいいなと思います。お客さまに「来てよかった、また来たいな」と思っていただきたいです。

そして、公園に来た子どもたちが、大人になってお母さんやお父さんになった時も、また来ていただけたら嬉しいです。

 

ZUTTO(ずっと)応援団 第一ビルサービス 皆さまで記念撮影

今回は自然豊かな森林公園での取材でした。快晴でしたが、強風の中でのインタビュー、撮影となりました。ご協力ありがとうございました!

プロフィール

株式会社第一ビルサービス

広島県広島市中区大手町5丁目3番12号
TEL/082-248-1601(代表)
URL/https://www.midori-gr.com/daiichibs/
事業内容/マンション管理、ビル清掃、警備、指定管理業務(公園等)

編集部より

「実は接客業」というフレーズが印象に残った取材でした。清掃、施設管理、警備ともに、お客さまありきの仕事であることに改めて気づかされました。そして、シニアの皆さまが責任とやりがいを持って従事されているということも。まさに、シニア従業員の皆さまが街の暮らしを支える「重要な戦力」になっているのだと感じました。

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