長く大切に住まう、住み継ぐことのできる家とは。いつまでも愛される、心地よい上質な家づくりを。
今回は、広島市で住宅の新築・建替えやリフォームを手掛ける株式会社イワキの皆さまに、「60代からの家づくり」や「住み継ぐことのできる家とは」をテーマにお話を伺いました。
ライフスタイルとともに変わる家づくり
インタビューは広島市佐伯区皆賀にあるイワキのモデルハウス『皆賀FARM「S」クラスモデルハウス』で行いました。
玄関を入るとまず木の良い香りが漂い、インテリアには無垢材の床や漆喰壁が使われていて、落ち着いた雰囲気です。心地よい室温と湿度で、空気がまろやかに感じられました。

皆賀FARM「S」クラスモデルハウスの延床面積は123.29㎡ですが、全館空調システム(全館空調システムマッハシステム)により、家庭用エアコン1基で快適な空気にできるそうです。扉も少なく、家中に空気が流れています。(画像提供:株式会社イワキ)
60代からの家づくりについて、川本さん、中久保さんにお話をお聞きしました。川本さんは一級建築士で新築・建て替えを、中久保さんはインテリアコーディネーターでリフォームを担当されています。
(右)常務取締役 設計部 部長 川本 靖紀(かわもと やすのり)さま
(左)リノベーション事業部 中久保 順子(なかくぼ じゅんこ)さま
■60代からの家づくりに傾向はありますか。
60代以上の場合、ご自身が施主になることは少なく、お子さん世代が資金援助をしてくれる親との同居を考え、二世帯住宅を建てるケースが多いようです。また、お子さんが独立した後に、こぢんまりとした家や平屋に建て替える方もいらっしゃいますね。
住まいのトレンドとしては、以前よりもスモールサイズになってきている気がします。昔は大きな家に一人ずつ部屋がありましたが、今はリビングが大きく、個室は小さくても良いという方が多いですね。平屋はその一例かもしれません。
子どもが巣立った後は子ども部屋を親世代の趣味部屋にしたいなど、将来、部屋の用途を変える前提で考えていらっしゃる方もいます。

こちらはHIRAYA(平屋)のモデルハウス。開放的なワンフロアですが、少し段差を設けることでオープンな空間を仕切っています。「小さく快適に住まう」実例です。(画像提供:株式会社イワキ)
■家づくりの選択肢として、建て替えとリフォームがあると思います。
どちらを選ぶかについて、まずはご予算が関係してくると思います。リフォームの方が断然、予算を抑えられます。
ただ、それだけが選択の理由ではないように感じています。新しい家が良い方は建て替えを選びますし、せっかく建てた家を壊したくない、今まで暮らしてきた家の面影を残したいとお考えの方はリフォームを選ぶこともあります。
実は現在、リフォームも新築と同じレベルの性能や内装を備えることができます。
スケルトン(骨組みだけにすること)にしなくても断熱性能を上げることができるんです。窓を性能の良いものに変えたり、内窓をつけたりするのも大切なポイントになります。
家の内装が古くなっていても、柱などの構造部分はきれいなままのことが多いので、そのまま使えます。内装はまるで新築のように仕上げることができますよ。

「リフォームを希望される方も、新築のモデルハウスを見て参考にされますね。」
■間取りの自由度は、両者で違いますか。
新築や建て替えの場合、ゼロから好きなように設計できますが、リフォームでは柱や壁の問題で自由な間取りが取れないこともあります。お客さまのご希望をお聞きし、ここまでは可能ですが、ここからは難しいという点を提示し、判断材料にしていただいています。
一方、新築の場合は、土地の広さが間取りの条件になります。イワキでは土地探しからお手伝いすることも多いのですが、まずは土地を決めてから、その広さや形を見てどのように設計するかをお話しています。
じっくり話し合い、いつまでも愛される家を作る
■イワキの家づくりの特色を教えてください。
イワキでは「長く快適に暮らせる家づくり」を大切にしています。せっかくイワキで建てていただけるのであれば、末永く住める家、住み継げる家をご提供したいと考えています。
ですので、一般的な基準よりも優れた住宅性能に対応しています。ご予算もおありかとは思いますが、快適に住んでいただけるよう、基本的な性能は取り入れることをお勧めしています。
断熱などの性能についても、しっかりとご説明しながら家づくりを進めています。
■施主さまとの家づくりはどのように進めていくのでしょうか。
デザインについては、やはりご予算やお客さまの好みが軸になります。
最近ではインスタグラムの写真を参考にしたり、以前は好みのデザインの切り抜きを持ってこられる方もいました。色々なものを見ていただきながら決めていきます。
最近はお客さまが要望されるレベルも高く、打ち合わせも大変です。部材一つ決めるのにも時間がかかることがありますが、いつまでも愛される家になればと、細かくご要望をお聞きしながら進めています。

「モデルハウスも住宅展示場にあるように大きなものではなく、イメージしやすい、現実に近い大きさのもので見ていただいています。」
愛着が持てる家を住み継いでいく
■家を「住み継ぐ」ことについて、大切なことは何でしょうか。
まず、しっかりとした構造や住居性能を満たしていることが、住み継ぐ上で必要な条件になります。そして、長く住むことを考えると、家に愛着が持てることが大切ではないかと私たちは考えています。
愛着を持っていただくためには、やはり上質なもの、施主さまが気に入ったもので家づくりをすることが重要ではないでしょうか。例えば、無垢材を床に使用すると、日々の暮らしでは肌触りが良く、将来傷がついても表面を削ることでリフレッシュすることもできます。
やはり住んで心地よいかどうかということですね。
自然の素材など、住む方が心地よく感じ、暮らしを豊かにするものを取り入れていただけたらと思っています。

広報の木元さん(左)にも同席いただきました。素敵なモデルハウスでのインタビュー、ありがとうございました。
プロフィール
株式会社イワキ
TEL/082-278-5770
URL/https://iwakinoie.com/
事業内容/
・新築、建替
・増改築、改装、水廻り、外装、内装
・外構
・建築企画、コンサルティング
・不動産
編集部より
また、取材中ずっとそばで見守ってくださった、広報の木元さんの温かな視線にも助けていただきました。ありがとうございました。