まちと生きる ― 地域に根ざす喜び【ZUTTO語録#06】

ZUTTOの取材では、暮らしの中で「まちとの距離が近づいた瞬間」のお話がよく出てきます。
それは特別な出来事ではなく、小さなきっかけから広がっていく関係だったり、好きなものを通じてつながる喜びだったりします。今回は、そんな“まちと生きる”感覚に触れる言葉を集めました。
まずは、古着を通じて行動力が湧き、まちとの接点が増えていったという言葉です。
「本当はシャイなんですけど、古着のこととなると行動力が出ます。友達には『中さん、やりたいやりたいって言ってたけど、ほんとにやるとは思わなかった』って言われます。
ダメ元だと思った公園も、お店も、何でも言ってみるもんだなぁと思います。」

好きなことがあると、自分でも驚くほど前に進めるもの。
中下さんのその一歩一歩が、公園やお店との縁を自然に広げていったのだと感じました。
続いて、映画館という“まちの装置”が、人と人の関係を育てているという言葉です。
「何度かお越しいただいたお客様が、顔なじみの若いスタッフと鑑賞後の感想や話題の新作を語らう様子を見るのは、うれしいことです。映画を見るならまずここへ、皆さまにとって行きつけの映画館になるのが、私どもの願いです。」

「行きつけの場所」があると、まちに帰ってくる理由ができます。
映画館がそんな存在であることが伝わってくる言葉でした。
そして、広島の川という“当たり前のようで特別な環境”に目を向けた言葉です。
「広島にいると当たり前に思えるかもしれませんが、市街地なのに川にすぐアクセスできる環境って、実は特別なことなんです…
僕はSUPを広島のカルチャースポーツにしていきたいと思っています。」

見慣れた景色の中にも、新しい文化が生まれる可能性があります。
川とともにあるまち=広島だからこそ、未来が広がっていくのだと気づかされました。
最後は、尾道でもっと面白いことを起こしたいと語る、同級生コンビの言葉です。
島田:例えば、倉敷は“完成されていて外れがない、デパートみたいな街”。誰を連れて行っても楽しめる。でも、尾道は違う。ロープウェイ乗ってラーメン食べて帰ったら、もう来ないと思うんです。でも、蚤の市の買い物のように10回中1回でも面白いことがあれば、また来たくなる。そういう街でいい。
散歩が楽しい、絵本みたいな街にしたいよね。向島も含めて、色があって、可愛い家が並んでて。
山本:壁に絵を描いたりしてね、ハワイのカカアコ地区にあるソルトみたいに。写真を撮りに来る人も増えると思う。
島田:音も必要よ。ライブがあって、コーヒーがあって、海があって。全部つながらないとムーブメントにならん(笑)。

尾道で生まれ育ち、このまちの魅力も課題も知っているお二人だからこそ生まれる言葉です。
完成された観光地を目指すのではなく、何度も足を運びたくなる“面白さのあるまち”にしたい。そんな地元への愛情と未来への期待が伝わってきました。
まちと関わるきっかけは、人によってさまざまです。
でも確かに言えるのは、まちとの距離が近づくと、暮らしが少しのびやかになるということかもしれません。
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