麺の早茹で、日々、新たな発想【からくり箱の好奇心|第21回】

夏真っ盛り、冷たい麺類は格別の風物詩ではなかろうか。きりっと冷えた麺は、暑さに疲れた体に心地よい。いや、熱いおつゆでいただき、すかっと汗をかくのが暑気払いという方もいる。麺類は、暑い時も、寒い時も、ふだんの暮らしに寄り添って、心を満たしてくれるのだ。
そんな麺類に今、小さな改革が広がっている。身近な乾麺を手間をかけずに、茹で時間を短縮する早茹での技術である。例えば、蕎麦ならばパッケージに書かれた茹で時間と同じくらい、水につけておく。あとは、茹で時間を半分程度にして茹でる。うどんは1時間ほど、パスタは1時間から2時間、やはり水につけてから茹でる。麺の太さなどによるが、早ければ1~2分で茹で上がる。特筆すべきは、そうめんなのだ。お湯を沸かした鍋にそうめんを入れて、再び沸騰したら火を止める。そのまま5分置けば茹で上がりだ。なお、いずれも一例であり、商品によって異なる。
いずれも特別な道具や材料は使わない。そして、加熱時間を短くできるのがポイントである。ガスや電気の使用量を減らし、部屋の温度が高くなることも抑える。つまり省エネであり、火の前で調理する人の疲労も軽くする。なにごとも基本は大切だが、ついつい惰性で続けていることもある。それを見直しませんか、と、麺類の早茹でという技術と発想が軽やかに教えてくれるのだった。
涼やかな夏の食卓を前に、これからも日々、新たな発想を見つけていきたいと思う。さて、このコラムは今回でおしまい。皆様のご拝読に心から感謝し、ますますのご活躍をお祈りしております。
■プロフィール
西濱 謙二(にしはま けんじ)
広島市生まれ・在住のライターです。人、街、企業、モノづくりなどの取材と撮影をフリーランスでしています。様々に活躍される方々からお話を聞くご縁に感謝し、同じシニア世代の方々にとって共感したり、和みになったり、小さくとも何かのお役に立てればと願っています。
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